東五反田二丁目第3地区(品川区)地域再生へ検討スタート

2016.11.30

大正から昭和初期にかけて、都内におけるモノづくりの拠点が集積し、山手線沿線の有数な工業地帯として隆盛を誇った大崎駅周辺地区。しかし、戦後の高度成長とオイルショックを経て1970年代中盤に差しかかると、工場の転出が目立ち始め、跡地にはマンションやオフィスビルが建設されるようになる。品川区では、こういった土地利用の転換に対応するため大崎駅周辺のまちづくりに一定のルールを設け、無秩序な開発を防ぐ取り組みを進めてきた。
その後、1982年には大崎駅周辺が東京の副都心としても位置付けられ、東口地区の開発が先行する形で整備が進んだ。特に品川区の再開発第1号となった「大崎駅東口第1地区」(大崎ニューシティ)の完成をきっかけに周辺の大規模開発が加速、この動きは順に東五反田地区、大崎駅西口地区へと展開してきた。
JR五反田駅と大崎駅間の中間に位置する「東五反田二丁目」。ここでもまた、新たに再開発事業の機運が高まりを見せている地区がある。今年3月、東五反田二丁目第3地区第一種市街地再開発準備組合(山田保行理事長)が発足、周辺に立ち並ぶ大型マンションや大規模オフィスとは対照的なまちなみが今も残るエリアが、地域の再生に向けて動き出した。
対象区域は大崎駅周辺地域都市再生緊急整備地域(約60㌶)の内側に位置する東五反田2-12~14の約1.5㌶。周囲の開発とは趣を異にする一般家屋やプレス工場の建屋、印刷会社の社屋などがあり、細い路地が地区を貫いている。北側の小中一貫校(区立日野学園)、南側の目黒川に面した三角形のエリア内には映画やテレビ、CMの映像製作を手掛けるIMAGICAの映像センターもある。
通りを挟んだ東側にできた「東五反田二丁目第1地区」(オーバルコート大崎)や北西側の「東五反田二丁目第2地区」(東京サザンガーデン)の完成、さらに南東側で進められてきた市街地再開発事業である「北品川五丁目第1地区」の完成により、かつての工場集積地としての面影をわずかに残すこの「第3地区」でも再開発に向けた気運が高まり、まちの再生に向けた地権者の話し合いが始まった。
15年1月にはまちづくり協議会が発足、今年3月23日には準備組合が設立した。地権者14者のうち12者が組合に加入、新たなまちづくりの在り方について検討がスタートしている。具体的なスケジュールや規模は未定だが今後、早期の都市計画決定に向け協議を進めるという。事業協力者として竹中工務店(江東区)が参画、事務局を務めている。
大崎駅周辺ではこのほか、07年9月に大崎三丁目地区、14年8月に大崎駅西口駅前地区、15年9月には大崎駅東口第4地区で準備組合が発足した。個々の事業が着実に具体化し、良好な都市景観や都市環境の形成が進めば、これまで以上に「歩きたい」「住みたい」「働きたい」まちの実現に近づくことになりそうだ。

(建通新聞東京版2016年11月30日号掲載記事より)

https://www.kentsu.co.jp/feature/kikaku/view.asp?cd=160805000001

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